和菓子も餡子も大好き.
日日のお茶請けに,美味しい和菓子があれば,それだけで幸せな毎日を過ごすことができると思うのです.
和菓子はやはり新鮮さが命で,しかし毎日買いに出かけることも難しい.
特に一人暮らしの方などは,少量を配達していただくこともはばかられることと思います.
実は,餡子は,お家に小豆と砂糖とがあれば簡単に作ることができるうれしいスイーツ.
多めに作っておけば冷凍もできるため,食べたいときに好きなだけ解凍して美味しく頂くことができます.
好みの甘さに整えることができるのも,手作りならでは.
さらに,餡子を作る過程で,人気のあずき茶も作ることができます.
本記事では,簡単な粒あんのレシピを紹介いたします.
粒あんのレシピ(調理時間:2~3時間程度)
材料(4人分)

- 小豆 200g
- 黒糖 100g
- 塩 少少
※砂糖は,今回は黒糖を使用しています.白ザラメやグラニュー糖を使用するとすっきりとした洗練された餡子になります.お好みの砂糖をお試しになってください.
※小豆の量に対して黒糖の量半分が,甘さ控えめのギリギリ美味しいと感じる量だと思います.これは私の好みの割合です.
※通常は,小豆の量に対して8割~同量の砂糖を用います.お好みで甘さを調整なさってください.
つくり方
- 小豆を水洗いする.
- 鍋に小豆と約3倍の水を入れて強火にかけてひと煮たちさせ,一度ゆでこぼしてあくを取る.
※10分程度.煮汁はあずき茶として飲むことができるため捨てないでください! - ざるにあげてゆで汁をとった小豆を再び鍋に戻し,新たに4~5倍の水を入れて火にかける.沸騰後,小豆が軽く動く程度の弱火で1~2時間程度,小豆の芯が柔らかくなるまで(小豆を指で挟んで楽につぶれるくらい)ゆでる.
※小豆が煮汁から顔を出さないように,ときどき差し水をする.
※かき混ぜない!
※あくをこまめに取りながら煮る. - 芯まで柔らかくなった小豆に砂糖を加える.砂糖が溶けたら塩を加えて優しく混ぜる.
※冷めると水分がとぶため,煮詰めすぎず,少し緩いくらいで火を止めます.

食べきれない分は,小分けにしてジップロック等に入れて,冷凍保存しておくと便利です.
自然解凍もしくはレンジ解凍で美味しく頂くことができます.
小豆を浸水させるかさせないか
一般に乾燥豆を調理する際は,吸水させて戻します.
しかし,小豆の場合,他の豆が皮から吸水するのに対して,種瘤(白い部分)から吸水するため,一晩程度の浸水では豆粒ごとの吸水状態にばらつきが生じ,かえって煮えむらの原因となるそうです.
公益財団法人 日本豆類協会のホームページには以下のとおり記載されています.
あずきは種皮が硬く、吸水はへその端にある種瘤から行われるため、十分に戻すには一昼夜を要します。また、一晩程度の浸水では豆粒ごとの吸水状態にばらつきが生じ、かえって煮えむらの原因となります。このため、一般家庭では、わざわざ時間をかけて戻すより、乾燥豆をそのままゆでた方が良いでしょう。
豆の基本的調理法 | 公益財団法人 日本豆類協会
ですので,私はいつも吸水させずに洗ってそのまま使っていますが,問題なく柔らかく仕上がっています.
吸水させる場合は,一晩ではなく,24時間かけて戻します.
ただし,それを過ぎると今度は皮がはじけてしまうため,注意が必要.
収穫から年数の経った「ひね小豆」は,浸水させてから茹でています.
ぜんざいも美味しい
そのまま頂いてももちろん美味しいのですが,お餅のストックがあるときは,お餅と一緒に頂いています.

ジップロックに入れて冷凍保存しておいた丸餅を,水にくぐらせて耐熱容器に入れ,ラップをせずに電子レンジ600Wで1分程度加熱します.
まだかたいようなら,様子を見ながら少しずつ加熱していってください.
今回使用したお餅は,栃餅を冷凍保存しておいたものです.
私の地元では,お正月にはお雑煮ではなくぜんざいを頂きます.
丸餅(普通の白と栃餅との2種類)を焼かずに茹でて入れるのが一般的.
北前船の寄港地では,お正月に小豆を頂くという風習があるのではないかと勝手に想像しているのですが,「うちもお正月はぜんざいやでー」という方がいらっしゃいましたら教えていただけるとうれしいです.
小豆のチカラ
国民的氷菓あずきバーで知られる井村屋さんのサイトには,あずきの持つ6つの力が掲載されています.
食物繊維 便秘解消
あずきのチカラで健康に | あずきについて | 井村屋株式会社
ポリフェノール アンチエイジング
鉄分 貧血予防
サポニン コレステロール低下
ビタミンB1. 冷え性改善
カリウム 高血圧予防
冷凍庫にあるとうれしいあずきバー.
副産物としてのあずき茶
ノンカフェインで,ポリフェノールやカリウムなどのミネラル成分が含まれており,美容にも良いと人気のあずき茶.
あんこを作る際にでるゆで汁をそのまま,あずき茶として頂くことができます.

これは一石二鳥.
小豆がほのかに香る,美味しいお茶です.
手作りあんこのある風景
本記事では,簡単な粒あんのレシピを紹介いたしました.
多めに作っておけば冷凍もできるため,食べたいときに好きなだけ解凍して美味しく頂くことができます.好みの甘さに整えることができるのも,手作りならでは.
美味しく,健康的で,懐かしいあんこの力で,毎日のお茶時間を充実したものにしてみませんか?
コメント