2月のパリ,コンコルド広場からノートルダム大聖堂まで,歴史あるセーヌ川を散策しました.曇天ながらも歩くだけでも楽しい,セーヌ川ほとりを写真とともに紹介いたします.
La place de la Concorde(コンコルド広場)

コンコルド広場は,パリ中心部に位置するパリ最大の広場です.
1772年の開場当時,この広場はルイ15世を称えるために造られましたが,1792年に「革命広場」と改名され,国王の像は溶かされてしまいます.ルイ16世とその妻マリー・アントワネット,そしてダントンとロベスピエールは,この広場でギロチンにかけられました.その後,恐怖政治という暗黒時代を経てフランス国民が和解したことを記念して,コンコルド広場という名前が選ばれました.

この広場は,巨大な日時計の役割も果たしています.広場の中央に建てられた高さ22メートルのオベリスクは,1822年にジャン=フランソワ・シャンポリオンがヒエログリフを解読したことを記念して,エジプトから贈られたものです.このパリ最古の建造物は,2022年6月から2023年6月にかけて改修工事が行われ,落雷のリスクを抑えるために金メッキの鋼鉄製の円錐形が先端に取り付けられています.
住所:place de la Concorde, 75008 Paris
URL:https://www.paris.fr/pages/la-concorde-une-place-aux-multiples-facettes-22106
Musée de l’Orangerie(オランジュリー美術館)

オランジェリー美術館は,クロード・モネの連作「睡蓮」を筆頭に,ジャン・ウォルターとポール・ギヨームのコレクションなど,印象派から近代美術の誕生に至る148点の作品を所蔵する美術館です.
1927年に開館.建物は,1852年に建造されたチュイルリー宮殿の庭園を彩るオレンジの木木を収容するためのオランジュリーで,モネの連作「睡蓮」を展示するために美術館として改装されました.モネのこの傑作は,全長91メートルにも及ぶ8枚のパネルからなり,2つの楕円形の展示室にそれぞれ4枚ずつが展示されています.
オランジュリー美術館には,1959年と1963年にフランス国家が取得した,近代性と伝統回帰の緊張感を特徴とするジャン・ウォルター・コレクションとポール・ギヨーム・コレクションも収蔵されています.19世紀末から20世紀初頭にかけての芸術的活力を反映したこのコレクションには,20世紀初頭のパリ派を代表する画家であるピエール=オーギュスト・ルノワール,アンリ・マティス,ポール・セザンヌ,パブロ・ピカソ,アンリ・ルソー,アメデオ・モディリアーニ,シャイム・スーティンの作品が数多く含まれています.
住所:Jardin des Tuileries Place de la Concorde (côté Seine) 75001 Paris
営業時間:9.00 – 18.00(金曜日 – 21.00)
定休日:火曜日
料金:一般12.50ユーロ(オンライン),11ユーロ(窓口)
URL:https://www.musee-orangerie.fr/fr
2月はオフシーズンだと考えて予約なしで伺いましたが,予約で満席で当日券はありませんでした.事前予約を強くおすすめいたします.以下の公式サイトより,チケットを購入することができます.
TICKETING:https://billetterie.musee-orangerie.fr/index-css5-museeorangerie-lgen-pg1.html
Musée d’Orsay(オルセー美術館)

オルセー美術館は,世界最大の印象派およびポスト印象派美術コレクションを所蔵する,印象派の殿堂とも称される美術館です.
1986年12月に開館.12,000トンの金属構造と35,000平方メートルのガラス屋根とガラス壁とで構成される建物は,1900年の万国博覧会のために建設されました.その後,建物の保存活用策として美術館への改築が決定されます.
1848年から1914年までの西洋美術の創造を反映するコレクションは,絵画,建築,彫刻装飾美術,写真など,あらゆる表現形式を網羅しています.ミレー,クールベ,ドガ,モネ,マネ,ゴーギャン,ゴッホといった著名な画家をはじめ,カルポー,ロダン,ナダール,ヴァロットン,ヴュイヤールなどの作品も展示されています.
住所:Esplanade Valéry Giscard d’Estaing, 75007 Paris
営業時間:9.30 – 18.00(木曜日 – 21.45)
定休日:月曜日
料金:一般16ユーロ(オンライン),14ユーロ(窓口)
URL:https://www.musee-orsay.fr/fr
Le Louvre(ルーヴル美術館)

ルーヴル美術館は,世界で最も有名な絵画とも呼ばれる「モナリザ」を所蔵する,世界で最も訪問者数の多い美術館とされています.
1793年に開館.建物は,12世紀後半にフィリップ2世が建設した要塞が起源とされています.レオナルド・ダ・ヴィンチをフランスに招きモナリザを購入したフランソワ1世の命により,1546年にルネサンス様式の宮殿への改装が着手されました.その後,ルイ14世が宮廷をヴェルサイユに移すまで,歴代の君主により宮殿とコレクションとが拡張されてゆきます.

2025年10月19日に発生した,ナポレオン1世が2番目の妻マリー・ルイーズ皇后に贈ったエメラルドとダイヤのネックレスなどを含む総額8800万ユーロ(約155億円)相当の宝飾品が盗まれた事件は記憶に新しいですね.
住所:Musee du Louvre , 75001 Paris
営業時間:9.00 – 18.00(水曜日と金曜日 – 21.00)
定休日:火曜日
料金:欧州経済領域(EEA)の非居住者および非市民 32ユーロ
※毎月第1金曜日の午後6時以降(7月と8月を除く)と7月14日は無料!
URL:https://www.louvre.fr/
Pont Neuf(ポン・ヌフ)

ポン・ヌフは,フランス語で「新しい(Pont)橋(Neuf)」を意味します.パリに現存するもっとも古い橋であるということを考えると,「新しい橋」という名前にも納得がゆきます.
1578年にアンリ3世の命により着工.内戦による工事の中断をはさみ,アンリ4世のもとで1604年に開通しました.

全長232.88メートルのこの橋は,二つの部分に分かれています.一つはセーヌ川右岸からシテ島の西端に架かる七つの石造りのアーチ,もう一つはシテ島からセーヌ川左岸に架かる五つの石造りのアーチで構成されています.スパンは,14メートルから17.55メートルまで変化しています.幅員は,20.30メートル(車道:11.30メートル,歩道:4.5メートル×2)です.
1604年に完成したこの橋は,19世紀半ばまで一度も修理されることなく使用され続けたそうです.その頑丈さから,フランスには,「ポン・ヌフのように丈夫」という言い回しもあるのだそう.
住所:Pont Neuf , 75001 Paris
URL:https://www.paris.fr/pages/restaure-le-pont-neuf-va-bientot-retrouver-son-eclat-d-antan-17434
Conciergerie(コンシェルジュリー)

コンシェルジュリーは,中世フランス国王の居城であり権力の座であったシテ宮殿の最も古い遺構の一つです.14世紀末にパリ高等法院の監獄へと転用されたコンシェルジュリーは,フランス革命期には革命裁判所が設置され,主要な拘置所として機能しました.最も有名な囚人は,マリー・アントワネットです.19世紀の復興期に彼女の独房跡地に記念礼拝堂が建てられ,見学ツアーの一部となっています.
ガロ・ローマ時代,シテ島には東側に神殿(現在のノートルダム大聖堂の所在地)が,西側に要塞が築かれていました.ローマ総督,そしてフランク王の居城として使われたこの要塞は,10世紀末にカペー朝が到来すると宮殿へと姿を変えます.
14世紀,宮殿は居住機能を失いましたが,議会と王国の中央行政機関は存続しました.国王により宮殿内の司法を監督するために任命されたコンシェルジュが,宮殿の一部を監獄に改造したことから,「コンシェルジュリー」という名称の由来となったようです.
1862年に歴史的建造物に指定され,1914年には一部が一般公開されました.刑務所としての役割は,1934年に完全に停止されています.
住所:2, boulevard du Palais , 75001 Paris
営業時間:9.30 – 18.00
定休日:5月1日,12月25日
料金:13ユーロ
※1月,2月,3月,11月の第1日曜日は無料!
URL:https://www.paris-conciergerie.fr/
Hôtel de Ville de Paris(パリ市庁舎)

パリ市庁舎は,文字通りの自治体の所在地ですが,ネオ・ルネッサンス様式の美しい建物がセーヌ河岸の景観の一部をなしています.
1357年にパリ中心部のグレーヴ広場にある「柱の家」と呼ばれる建物が自治体の本拠地となって以降,市庁舎は同じ場所にあります.現在の建物は,1871年のパリ・コミューンで焼失した旧市庁舎の跡地に,1873年から1882年にかけて外観をもとの姿そのままに再建されたものです.
通常は内部は非公開ですが,ヨーロッパ文化遺産デーや特別展示などで見学の機会があります.また,図書館は一般公開されているようです.
市庁舎のファサードはイベントに応じてライトアップや装飾が施され,広場はスケートリンクになることもあったそう.
住所:Place de L’Hotel de Ville , 75004 Paris
URL:https://www.paris.fr/pages/visiter-l-hotel-de-ville-2316
Notre-Dame de Paris(ノートルダム大聖堂)

ノートルダム大聖堂は,パリのカトリック教会の大聖堂で,フランスにおけるゴシック建築の傑作とされています.
大聖堂の建設は12世紀半ばに始まり,200年の歳月を要したといいます.18世紀に改修が行われ,19世紀には大規模な修復工事が実施されました.

20世紀に入ってからは建築的な改修は行われず,維持管理のみが行われていましたが,2019年4月15日の火災により,大聖堂の中世の骨組みと尖塔が焼失してしまいます.現在大規模な修復工事が進められており,礼拝と観光客の受け入れは再開されています.
住所:6 Parvis Notre-Dame Place Jean-Paul II , 75004 Paris
営業時間:7.50 – 19.00(木曜日 – 22.00),土曜日と日曜日8.15 – 19.30
料金:無料
※入場時の待ち時間を短縮するため,オンラインでの無料入場予約が推奨されています.
URL:https://www.notredamedeparis.fr/

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