新春に御利益をいただく都七福神まいり

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正⽉一⽇に枕の下に⼊れて寝ると幸運が訪れると⾔い伝えられるなど,古くから親しまれている七福神信仰.実は,京都が発祥の地と言われているようです.

七つの社寺を参詣し,各福神よりそれぞれの御利益をいただく七福神めぐりは,特に新春に巡拝すると七難即滅,七福即⽣極まりなしといわれ,功徳が⼤きいとされています.

日本各地で行われている七福神めぐりですが,本記事では,日本最古と言われる「都七福神」をお参りします.

日本最古 都七福神まいり WEBサイト

※掲載内容は,取材時点の情報に基づきます.変更される場合がありますので,ご利用の際は事前にご確認ください.

六波羅蜜寺(ろくはらみつじ) 弁財天(べんざいてん)

六波羅蜜寺の概要

正月の3日間は,福徳自在初稲穂が授与されます.

951年(天暦5年),醍醐天皇第二皇子光勝空也上人により開創された西国第17番の札所.

上人没後,高弟の中信上人によりその規模を増大し,荘厳華麗な天台別院として栄えました.

鎌倉時代には西国支配の出先機関として,六波羅蜜寺の南北に六波羅探題が置かれました.

重要文化財の質,量において文字どおり藤原・鎌倉期の宝庫と謂われ,「空也上人立像(鎌倉時代,重文)」,「平清盛坐像(鎌倉時代,重文)」などが有名です.

正月の3日間は,空也上人が悪疫退散のために献じたお茶に因んだ皇服茶や福徳自在初稲穂が授与されます.

弁財天 福徳自在

【芸能,財福,知徳の神】

インドの神様.七福神で唯一の女神.

水を神格化したものであり,言語や音楽の神として尊信されています.

基本情報とアクセス

  • 住所|京都市東山区ロクロ町81-1 六波羅蜜寺
  • Tel|075-561-6980
  • 拝観時間|8:00~17:00
  • 拝観料|大人600円(令和館)
  • アクセス|駐車場/5台 バス/京都駅 206 系統,清水道下車,徒歩7分 京阪電車/清水五条駅下車,徒歩7分
  • 六波羅蜜寺 WEBサイト

ゑびす神社 ゑびす神

ゑびす神社の概要

鳥居にあるえべっさんのお顔の下の箕にお賽銭を投げ,見事入ると願い事が叶うといわれています.

1202年(建仁2年),栄西禅師が建仁寺建立にあたり,その鎮守として創建.

西宮・大阪今宮神社と並んで日本三大ゑびすと称され,「商売繁盛」の守り神として1月の十日ゑびすは沢山の人でにぎわいます.

栄西禅師が無事に中国から帰朝し,お祀りになったという故事から,「旅ゑびす」ともいわれ,交通安全の神としても信仰を集めています.

ゑびす神(えべっさん) 商売繁盛

【商売繁盛,旅行安全,豊漁の守護神で庶民救済の神】

七福神で唯一の日本古来の神様.

知恵を働かせ,身体に汗して労働に従事していれば必ず福財を授けてくれるといわれています.

基本情報とアクセス

  • 住所|京都市東山区大和大路通四条下ル小松町125
  • Tel|075-525-0005
  • 御宝印受付時間|9:00~16:30
  • アクセス|バス/市バス(31・46・201・203・207系統など),四条京阪前下車,徒歩5分 京阪電車/祇園四条駅下車,徒歩6分
  • 京都ゑびす神社 WEBサイト

東寺 毘沙門天(びしゃもんてん)

東寺(教王護国寺)の概要

毘沙門堂

794年(延暦13年),平安京遷都ともに建立され,桓武天皇の後に即位された嵯峨天皇より弘法大師空海に託されました.現存する平安京の唯一の遺構であり,日本初の密教寺院.

ランドマークである五重塔(国宝)の高さは約55m,木造の建造物としては日本一の高さを誇ります.
いまの五重塔は,1644年(寛永21年)に再建した5代目.

弘法大師空海がご入定になった毎月21日には,境内は多くの露店で賑わい,弘法さんとして親しまれています.

兜跋毘沙門天(とばつびしゃもんてん)(唐時代,国宝)は,もともとは平安京の入口である羅城門の楼上に祀られており,平安末期に東寺に遷されたもの.

現在は実物の兜跋毘沙門天は宝物館に安置されており,都七福神でおまいりする毘沙門堂の毘沙門天は摸刻.男前の毘沙門天として知られています.

御法印は,食堂(じきどう)で頂きます.

毘沙門天 七福即生

【学業成就,財運の神】

インドの神様.北方の守護神.仏教の守護神.

毘沙門天を信仰すると十種の福を得るとされています.

基本情報とアクセス

  • 住所|京都市南区九条町1番地
  • Tel|075-691-3325
  • 開門時間|5:00~17:00
  • アクセス|東寺駐車場(150台/有料) バス/市バス(78・19・16系統など),東寺南門(東門,西門)前下車,目の前 近鉄電車・京阪電車/東寺駅下車,徒歩10分
  • 東寺 WEBサイト

松ヶ崎大黒天 大黒天

松ヶ崎大黒天(松崎山 妙円寺)の概要

1616年(元和2年),本覚院日英上人の開基・開創による日蓮宗寺院.

毎年8月16日20時に点火される「五山の送り火」のうち,「妙法」は松ヶ崎山の両峰に点火されます.

ご尊像は伝教大師(天台宗最澄上人)一刀三礼の御作といわれ,立正大師(日蓮聖人)甲子年月日のご開眼.

坂道と階段をのぼるため,時間に余裕を持っての参拝をお勧めいたします.

こちらの階段をのぼった先にあります.

大黒天 開運招福

【台所,福運の神】

インドの神様.

打ち出の小槌を持ち笑みを浮かべる姿から福財の神ともいわれ,もともとは軍神でした.日本では福徳を重きにみて,商売繁盛の守り神とされています.

基本情報とアクセス

  • 住所|京都市左京区松ヶ崎東町31番地
  • Tel|075-781-5067
  • 開門時間|9:00~17:00
  • アクセス|駐車場8台 バス/市バス17系統,修学院駅前下車,徒歩15分 地下鉄烏丸線/松ヶ崎駅下車,徒歩20分
  • 松ヶ崎大黒天 WEBサイト

赤山禅院(せきざんぜんいん) 福禄寿神(ふくろくじゅじん)

赤山禅院の概要

888年(仁和4年)創建.

天台座主の安慧(あんね)が,天台宗の鎮守神として赤山明神を祀ったのがはじまり.赤山明神は,陰陽道の祖神であり,中国の泰山府君(たいざんふくん)のことで,商売繁盛の神として知られています.

御本尊の赤山明神は,京都御所の東北(表鬼門)に祀られ,方位の守護神として厚い尊敬を集めています.

紅葉の名所としても知られています.

京都駅から少し離れており松ヶ崎大黒天と近いため,同日の参拝をお勧めいたします.

福禄寿神 延寿福楽

【延寿,健康,除炎の神】

中国の神様.

南極星の精・泰山府君を人格化した神.

幸福,高禄,長寿の三徳を与えられたとされ,商売繁盛,延寿,健康,除災を祈願します.

基本情報とアクセス

  • 住所|京都市左京区修学院赤山町
  • Tel|075-701-5181
  • 拝観時間|9:00~16:30
  • アクセス|バス/市バス17系統,修学院駅前下車,徒歩15分 叡山電車/修学院駅下車,徒歩20分

革堂(こうどう) 寿老神(じゅろうじん)

革堂行願寺の概要

1004年(寛弘元年),行円上人により一条小川(上京区)に創建.天台宗の寺院で,西国三十三所観音霊場の第十九番札所.

1708年(宝永5年)の大火の後,現所に移されました.

現在の本堂は,1815年(文化12年)に建てられたもので,堂内には行円上人の作と伝えられる本尊千手観音像が安置されています.

革堂の名の由来は,子を孕んだ母鹿を射止めてしまったことを悔いた行円上人が,常にその皮をまとって鹿を憐れみ,人人から皮聖と呼ばれていたことによります.

寿老神 不老長寿

【長寿,吉運の神】

中国の神様.

老子が天に昇ってなった仙人の姿.

三千年の長寿を保つ玄鹿を従え,人人の難を払う団扇を持っていたことから,福財,子宝,諸病平癒,長寿の功徳ありといわれています.

基本情報とアクセス

  • 住所|京都市中京区寺町通竹屋町上ル行願寺門前町
  • Tel|075-211-2770
  • 拝観時間|8:00~16:30
  • アクセス|バス/市バス(17,205系統など),河原町丸太町下車,徒歩5分 京阪電車/神宮丸太町駅下車,徒歩10分
  • 革堂行願寺 WEBサイト

萬福寺 布袋尊

黄檗山萬福寺(おうばくざんまんぷくじ)の概要

こちらの布袋尊は,写真撮影可能です.

1661年(寛文元年),中国僧「隠元隆琦(いんげんりゅうき)禅師」により開創された,日本三禅宗の一つ黄檗宗の大本山.

建造物は中国の明朝様式を取り入れた伽藍配置が特徴的で,代表的禅宗伽藍建築群として,主要建物23棟,回廊,額,聯などが国の重要文化財に指定されています.

隠元禅師が中国から伝えた精進料理「普茶料理(ふちゃりょうり)」を食すことができます.

布袋尊 諸縁吉祥

【夫婦円満,財宝賦与の神】

中国の神様.

後梁時代,中国浙江省の僧契此(かいし)がモデルといわれ,いつも大きな袋をかついで国中を旅していたことから,いつしか「布袋」と呼ばれるようになりました.

中国では,弥勒菩薩の化身として信仰されています.

基本情報とアクセス

  • 住所|京都府宇治市五ケ庄三番割34
  • Tel|0774-32-3900
  • 拝観時間|9:00~17:00
  • 拝観料|大人500円
  • アクセス|有料駐車場あり JR奈良線・京阪宇治線/黄檗駅下車,徒歩5分
  • 黄檗山萬福寺 WEBサイト

巡拝ルート

七つの社寺を参詣後に都七福神御守護を頂きました.

都七福神の巡拝はどこから始めても構いません.各社寺にて⼤護符(⾊紙)が用意されています.

毎年元日より1月末まで定期観光バスが運行されています.

京都定期観光バス「都七福神めぐり」公式サイト

まとめ

日本最古と言われる「都七福神」は,京都市の北から宇治市まで20km近くにわたり点在していますが,全てにお参りできた時の喜びは格別.

特に新春に巡拝すると七難即滅,七福即⽣極まりなしといわれ,功徳が⼤きいとされています.

本年も,皆様にとって良い年となりますように.

「そうだ 京都、行こう。」の20年

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